◎ 頭でっかちより、体を動かす大切さ
もう一つのポイントは「食品リサイクル」を止めることです。なぜかというと「食べ残しをしない」という生活に徐々に変わっていかなければならないからです。世界的に食糧が不足してくることは間違いありません。その第一の理由は、人口自体が増えることです。すでに世界人口は65億人を超え、さらに増えつつあります。その結果、慢性的な食糧不足が起こりますから、日本のように食糧自給率が低い国に食糧が来なくなりますから、その準備をしておかなければならないのです。食品リサイクルは食べ残しが多いということが前提になっていますが、このようなことをしていると、いつまでも食べ残しを減らすことができません。第二の理由は石油が不足してくることです。すでに説明しましたが、世界の穀類は石油を使って増産してきましたから、石油が不足したり、値段が高くなると穀類の生産に大きな影響を与えるからです。特に私が心配しているのは、日本のお米は40年前と比べると、石油を5倍も使っていることです。だから、生産者側も消費者側もよくよく考えて将来に備えなければなりません。そして最後に、元素をいかに補給するかということです。まず、しなければならないのは都心に買い物に行く回数を減らして、郊外に出ることです。森の中、川の畔に行くだけで心が和みますが、私は景色より、体に入ってくる空気、元素、わずかな動物や植物のかけら‥‥などが私たちの体を正常にすると思っています。東大の体育を長年教えてきた跡見順子先生は、その経験と研究から、「最初から頭を動かそうとすると、変なことを考えるけれど、最初に体の細胞を動かせば、脳細胞は正常に働く」と言っておられます。つまり、人間は動物であるということです。いくら社会が近代的になっても、頭脳が明晰になっても人間の体は生ものですから、体を動かさないと健全な青年にはならないと言うことです。長い経験とご研究をしてこられた先生のお考えはとても重要だと思います。 家庭で行う正しいエコ生活』武田邦彦 平成21(2009)年 講談社刊より 20260226src=”https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/0954dbc1fdde114ea9fccd7f7446ae8bfeac4b10.16.9.9.3.jpeg” border=0 name=”insertImg” />
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